15 LGBT  同性カップルの法的保障について〜在留資格を中心として〜

 

日本では同性婚が認められていません。また、政府は、同性婚が認められていない以上、日本人との同性パートナー関係を理由とする外国人の在留を認めないとしています。

 しかし、日本人の同性パートナーである台湾人男性の在留特別許可を巡る訴訟では、本年3月、法務省が裁判所からの働きかけを受けて男性に在留特別許可を認めました。このように前進も見られる一方で、今なお多くの日本人と外国人の同性カップルが、日本での安定した生活を得られずに苦しんでいます。

 また、本年2月14日には、同性婚を認めないことは憲法が保障する「婚姻の自由」や「法の下の平等」に反するとして、全国各地で一斉提訴がなされています。

 同性婚が認められていないことは、日本人との同性パートナー関係を理由とする外国人の在留を認めない理由に本当になりうるのでしょうか。そもそも、同性婚を認めないことは、憲法上、国際人権法上、許されるのでしょうか。こうした問題につき、海外での動きはどのようになっているのでしょうか。

 本分科会では、上記在留特別許可訴訟や同性婚訴訟のそれぞれの当事者や代理人を務める弁護士が、これらの問題や実際の取組みにについて報告を行い、同性カップルの法的保障はいかにあるべきか、皆さんと一緒に考えたいと思います。

 

<報告>

1 全体報告

報告者:弁護士 横山佳枝さん(LGBT支援法律家ネットワーク)

2 日本人の同性パートナーである台湾出身者の在留特別許可訴訟

報告者:弁護士永野靖さん(弁護団長)、Gさん(原告)

3 結婚の自由をすべての人に訴訟(同性婚訴訟)

報告者:弁護士上杉崇子さん(東京訴訟共同代表)、クリスティナ・バウマンさん(原告)、中島愛さん(原告)

 

<司会>

弁護士 鈴木雅子さん(移住者と連帯する全国フォーラム・東京2019共同代表)