03 医療・福祉、社会保障  移民政策の不在がもたらす、移住者医療の危機

 移民政策なき「外国人材」の受け入れが進む中で、「外国人医療保険ただ乗りキャンペーン」が繰り広げられ、もともと医療から排除されている非正規滞在者のみならず、就労資格で来日している労働者の医療保険の権利を制限しようとする動きが広まっている。また、医療機関の受け入れ策が、医療ツーリズムを中心とした訪日外国人中心に展開することにより、医療通訳の有料化が進むとともに、生活課題を抱える人への支援が行き届かないなど、移住者の医療環境は悪化している。

 分科会では、2018年末からの入管法改定の動きの中で起きた、医療、福祉、社会保障の課題を俯瞰し、移民政策の不在が、移住者医療の危機をもたらしている実態に光を当て、今後のあるべき政策について論議していく。